スペインでモデルニスモ建築の時代の大巨匠と言われているのが、ガウディ、モンタネールそして『カダファルク』です。
モンタネールより17年後に生まれて、弟子として働いていたこともあります。
バルセロナで有名な作品は、ガウディのカサ・バトリョのお隣の三角屋根が可愛い『カサ・アマトリェール』があります。
『カダファルク』ってどんな人?
カダファルクは1867年スペインのマタロ市に生まれ、父親は繊維工場を経営する裕福な家庭で育ったようです。
故郷のマタロ市で活躍した後、モンタネールのもとで働き最後のモデルニスモ建築家と言われていたようです。
建築家だけでなく中世ロマネスク美術研究家、後に建築学校の教授や政治家としても活躍した人物です。
カサ・アマトリェール
『カサ・アマトリェール』は1898年~1900年に、チョコレート製造業を営んでいたアマトリェールさんの依頼で、カダファルクがリニューアルを手がけた住宅です。
ガウディのカサ・バトリョの隣にあり、こちらの『カサ・アマトリェール』の方が先にリニューアルされたのでガウディがすごく意識していたと言われています。
実はこの並びにもうひとつモンタネールのカサ・リェオ・モレラがあり、モデルニスモ建築の3代巨匠の建物が並んでいて、『不協和音の1角』とも言われています。
それぞれの個性を持った3人の巨匠の建物が、一気に見れるなんてスゴイ事だと思います。
外から眺めていると、それぞれの特徴が見えてとても面白く楽しめます。

三角屋根が可愛い『カサ・アマトリェール』
カサ・アマトリェールはゴシック様式を取り入れた住宅です。
階段風にのびたフランダース式の三角屋根が、たまらなく可愛いい建物です。
おうとつのある縁取りや、飛び出した柄がビーズ刺繍のように見えました。

外観の壁の繰り返される花柄も、お部屋の中にいるように甘く柔らかい色調で癒やされます。
よく見ると窓枠の彫刻がトカゲや鳥、猿などが取り付けられていてとても面白いです。
写真には写っていませんが、チョコレート製造業のアマトリェールさんのお家と言うことで、チョコレートを型に流している人の彫刻や趣味のカメラをもった彫刻などもありとてもユニーク!
娘さんの部屋前は特別
アマトリェールさんの娘さんの部屋の出窓が、とても立派で可愛いのです。

特別に花と唐草の装飾が多くて、とても豪華でした。
唐草模様の中には、アマトリェールさんの頭文字のAの装飾もたくさん入っています。
窓にはステンドグラスの装飾が施されて、とてもおしゃれです。
きっと内観も素敵に違いないです。
内観も見学可能
内観も見学が可能です。
英語のビデオガイドツアー方式で、2015年から一般公開されているようです。
2階部分が当時の様子を再現しているようで、とても可愛い内装や家具が見物のようです。
カサ・アマトリェール情報
開館時間 10時~18時
休日 12/25
料金 19€(公式サイト予約16.15€)
場所 地下鉄 パセジ・ダ・グラシア駅徒歩3分
カダファルクの他の作品
カサ・デ・ラス・プンシャス
1905年デァゴナル通りに面して建つ集合住宅。
6つの塔が針のようにとがっていることから『針の家』と言われています。
クアトロ・ガッツ
ゴシック地区にあります。
モデルニスモ建築のカフェ、装飾的で可愛い造りの建物。
一旦閉店したが現在は営業中。
ピカソがよく通ったカフェとしても知られています。
つぶやき
バルセロナにはガウディ以外にも、たくさんの魅力的な建物や場所があることを知りました。
またいつか訪問したいと強く思いました。